日本盛「植物生まれの酵素」の効果と口コミ

2.酵素栄養学から見た病気の原因

 

 

 

 

 

 

 

 日本の栄養学は、それぞれの食品に含まれる炭水化物、脂肪、蛋白質といった3大栄養素のカロリー計算を基本とし、それらの栄養素が分解してエネルギーに転化するために必要なビタミンやミネラルの種類と量の特定が中心になっています。

 

 そこで抜け落ちているのは酵素の働きに対する視点です。
 わずかに炭水化物の消化にアミラーゼ、脂肪の消化にはリパーゼ、たんぱく質の消化にはペプシンといった消化酵素が関わっていることは、常識とされていますが、酵素全体がどれくらいあり、どのような働きをしているかということについては、ほとんど関心が向けられていません。

 

 アメリカでは、エドワード・ハウエル医学博士(Edward Howell,1898〜1986)を中心に人間の生命活動を酵素を中心に捉える酵素栄養学が構築されてきています。

 

 ハウエル博士は、専門書 The Status of Food Enzymes in Digestion and Metabolism, Chicago,National Enzyme Company,1946 および一般向け著書  Enzyme Nutrition, 1985 (川喜田昭雄監訳・瀬野川知子訳『キラー・フード:あなたの寿命は「酵素」で決まる』現代書林、1999年)を刊行し、酵素を生命の維持に不可欠な栄養素として位置づけ、その重要性を主張しています。
 以下邦訳に基づいてその主張をまとめてみます。

 

 

 

 

(1)酵素の働きと種類

 

@酵素の働きと大きさ

 

@酵素の働き

 

 酵素そのものは、「生命エネルギー」(『キラー・フード』22ページ)と規定されますが、それ自身「活動エネルギーを充電したたんぱく質」(同上、24ページ)とも言い換えられています。

 

 この意味は、生命体のあらゆる活動は酵素があって初めて可能であるということです。
 つまり、酵素は生命を支える物質で、私達の呼吸や睡眠、食事、仕事、そして思考などのあらゆる活動が、酵素の働きに依存していることを意味しています(同上、66ページ)。

 

 ハウエル博士によれば、ビタミン、ミネラル、ホルモンも酵素なしでは何の働きもできません。
 ここからビタミン、ミネラルは、「補因子」と呼ばれることになり、ビタミンは「補酵素」、ミネラルは「補助因子」と呼ばれることになります(同上、2ページ)。
 したがって生命は酵素なしには存在できないのです。

 

 

 

A酵素の大きさ

 

 酵素の大きさは、ハウエル博士の原著には記述があるのだと思いますが、翻訳は700ページを超える大著の3分の1ほどの抄訳ですので、記述が見当たりません。
 ハウエル博士の説を日本で独自の視点から展開・実践されている鶴見クリニック院長・鶴見隆史先生によれば、酵素の大きさその種類により著しく異なりますが、ほぼ5〜20ナノメートルというサイズです。
 1ナノメートルは、1mmの100万分の1という長さなので、顕微鏡では見られません。
 また形は球状です(鶴見隆史『最強の福音! スーパー酵素医療』(グスコー出版、2003年)89ページ)。

 

 

A酵素の種類

 

 酵素は、大きくは、人間の体内にある体内酵素と、人間が食物として摂取する食物酵素とに大別されます。

 

@体内酵素

 

 体内酵素はさらに消化酵素代謝酵素とに分けられます。

 

A消化酵素:食べたものの消化に関わる酵素です。
 消化酵素には3つの主な仕事があります。それは、炭水化物、たんぱく質、脂肪の消化であり、アミラーゼは炭水化物の、プロテアーゼはたんぱく質の、リパーゼは脂肪の消化酵素です。
 私達の体は24種類ぐらいの消化酵素を作っていると言われます(『キラー・フード』28ページ)。

 

 人間の体内で分泌される2つの強力な消化酵素は、アミラーゼとプロテアーゼです。
 高濃度のアミラーゼを供給するのは唾液ですが、胃液にはプロテアーゼが含まれています。 
 膵臓は高濃度のアミラーゼとプロテアーゼの両方の消化液を分泌しますが、脂肪に関係するリパーゼも分泌します。
 しかし、リパーゼはアミラーゼやプロテアーゼに比べ、濃度はあまり高くありません。 

 

 麦芽糖をぶどう糖に変形させる酵素のマルターゼは膵臓から少量が分泌され、腸液の中に多く含まれ、非常に高い消化機能を持っています(同上、68ページ)。

 

 以上のように、炭水化物、たんぱく質、脂肪は主として膵臓から分泌される消化酵素によって消化されますが、食べたものの種類によって消化のために必要な消化酵素の種類や強さが異なることが明らかになっています。
 これが「消化酵素の適応分泌の法則」と言われるものです(同上、30ページ)。

 

 

 

 

B代謝酵素:体の正常な働きに必要な酵素です。
 私達の体、すなわちすべての器官、組織は代謝酵素の働きによって活動しています。
 代謝酵素は、炭水化物(でんぷん質、砂糖類)、たんぱく質、脂肪などを使って、正常な機能を持つ健康な体を維持するために働いています。
 代表的な働きとしては、新陳代謝促進、有害物質除去、自然治癒力向上等が挙げられます。

 

 すべての器官、組織は、特別な働きをするそれぞれ固有の代謝酵素を持っています。
 動脈内だけでも98種類の酵素が発見されており、心臓、脳、肺、肝臓、腎臓で無數の代謝酵素が働いていると言われ、正確な数はまだ特定されていません。

 

 健康は全てこれらの代謝酵素が本来の働きをするか否かにかかっています。
 したがって体内でこれらの代謝酵素が十分作られるのを妨げないようにしなければなりません。
 代謝酵素の不足は私達の健康を害し、多くの場合重大な疾患を引き起こす原因となっています(同上、26ページ)。

 

 

 ハウエル博士の酵素観の独自性は、体内酵素を潜在酵素と言い換え、潜在酵素を一定量限定されたものと捉え、時間とともに分泌が衰えていくとともに(同上、160ページ)、消化酵素と代謝酵素は、膵臓で相互に転換しあい、消化酵素を過度に生産するようになると、代謝酵素が十分作られなくなり、体内の器官を修復したり、病気と闘うことができなくなり、衰弱すると見るところにあります(同上、28,119ページ)。

 

 病気にならず、健康であるためには、代謝酵素を減らさないことがポイントになります。
 そのためには大食などによって消化酵素が過度に消費されることを防ぐことが必要になります。

 

 

A食物酵素

 

 食物酵素は、体外の、生の食品に含まれる酵素で、食品の消化をはじめさせるものです。
 酵素は人間の体内にだけあるのではなく、体外の、自然の食物の中にも含まれています。

 

 食物酵素は、事前消化という消化の働きを分担することによって体内に潜在している酵素(潜在酵素)が消化酵素として働く割合が少なくなり、体中で働かなければならない代謝酵素の負担を少なくすることができます。
 したがって体内酵素は食物酵素が外部から補給されれば、長持ちすることになります(同上、27〜28、50ページ)。

 

 

 

 

 そして食物酵素を重視する際ハウエル博士が注目するのは発酵食品です。
 「発酵は、酵素の活動を非常に活発なものにします」(同上、76ページ)。

 

 ハウエル博士は、味噌、豆腐、納豆をはじめとする発酵食品が体内の潜在酵素を節約し、寿命を長くすることに役立つことを認めています(同上、84ページ)。
 酵素サプリメントにも同じ効果があることは、明らかです。

 

 

 

 

(2)酵素の特性

 

 ハウエル博士は、酵素の特性としておよそ3つ挙げています。上で述べたことと重複する部分もありますが、確認しておきたいと思います。

 

@潜在酵素の力が寿命を決めます
 人間の酵素は年とともに消耗し、無尽蔵ではありません。貴重な財産である酵素を節約するには、外部から酵素を補給する必用があります(同上、58ページ)。

 

A食べ物から酵素を得るためには、生のものを食べなければなりません
 なぜなら酵素は熱に対する耐性が全く無いからです。
 人間が病気になったのは加熱調理をすることによって酵素を破壊し、酵素を含まない食事を摂るようになったからです。
 自然界の動物はなまの、酵素を含んだ食物を摂っているので病気になりません。
 生食をしているイヌイットの人々(エスキモー)が病気にならないのも同じ原理からです(同上、30〜31,46,81〜82、106〜109ページ)。

 

 

B酵素はやや温かい温度の状態の時のほうが、低い温度の時よりも効率よく働きます
 しかし酵素は温度が上がるにつれ早く消耗し寿命を短くします。このことは、ミジンコの一生の間に動く心臓の回数が一定であることから確認されています。
 したがって外部からの酵素の補給が必要なのです(同上、52〜58ページ)。

 

 ともかく健康であるためには、生の食品を摂取して、酵素を補給することが必要なことがわかります。

 

 

 

 

 

(3)酵素と病気との関係

 

 ハウエル博士によれば、上で見たように、病気は調理により、酵素の破壊された食物を摂取することから始まりました(同上、45、106ページ)。 したがって病気を治すには酵素を補給すれば良いことになります。
 代表的な病気が酵素栄養学の観点からはどのように治療されるのか、簡単に確認しておきます。

 

@肥満

 ハウエル博士は、肥満は酵素不足によって引き起こされる、として、太った人には脂肪の代謝に関係する酵素のリパーゼが不足していることを指摘しています。
 脂肪の多い食物に含まれている自然のリパーゼは、加熱調理により破壊されているため、事前消化されず、そのため肥満になったり、コレステロールが一層溜まりやすくなってしまうとのことです。

 

 このような酵素不足に対しては、食事内容を75%の生の食物(野菜、果物)からのカロリーと25%の加工された食物からのカロリーという比率で摂るように変えれば、改善が見込まれるとされます(同上、118、161〜162ページ)。

 

 なお、ハウエル博士は、肥満の治療に断食が有効であることを確認し、断食による減量が高血圧、動脈硬化、関節炎の改善につながることを指摘しています(同上、184〜185ページ)。

 

 

 

 

Aガン

 酵素栄養学の基本と食物酵素概念は、直接ガンを攻撃する方法を取りません。
 ハウエル博士が、正しい治療法とするのは、消化システムが多くの多くの消化酵素を作り出す必要をなくし、潜在酵素により多くの代謝酵素を作り出す能力を発揮させることとされます。
 そうすれば悪性腫瘍が起きている箇所で酵素が正常に働けるようになるからです。

 

 ハウエル博士によれば、ガン治療のためには、できるだけ早く消化酵素の大量分泌を抑え、代謝酵素を増やし、十分に働けるようにすることが大切なのです(同上、191ページ)。

 

 なお、ハウエル博士は特別な食事と酵素補助食品で構成されるガンの酵素療法を確立されていたようですが、具体的内容は詳述されていません(同上、192ページ)。

 

Bアレルギー

 ハウエル博士は、酵素の大量投与によりアレルギー性疾患の治療に成功した研究者の論文に依拠して、アレルギーは全部とはいえないまでも、大部分が不完全なたんぱく質の分子の吸収によるものだという見解を紹介しています(同上、198ページ)。
 ハウエル博士自身の見解がどのようなものなのか、必ずしも明確ではないのですが、この点についてはまた後で検討してみたいと思います。

 

C心臓や血管の病気

 心臓病は、血液中と血管内に余分な脂肪とコレステロールが蓄積することによって引き起こされると考えられますが、ハウエル博士は、脂肪を含む食品を料理することによって起こる脂肪分解酵素リパーゼ不足が消化を悪くし、血管内に有害なものを蓄積させることが危険を増やす原因と考えます。
 この考えは、若い人と年をとった対象者たちにリパーゼを与えた実験で、両方ともはっきりした脂肪の活用の改善が見られたことによって、確証されたとも言えます(同上、202,216ページ)。

 

 この考えは、エスキモーが動物の生の脂肪をたくさん食べるのに、高血圧や動脈硬化などの病気が見当たらないのは、すべての生の脂肪にはリパーゼが含まれているからだ、という主張と相通じるものがあると言えます(同上、153ページ)。 

 

 

 

 

 以上ハウエル博士の酵素栄養学の内容の幾つかの論点を取り出してみました。
 先にも確認したように、邦訳は原著の抄訳という性格を持ち、ハウエル博士の主張の細かな点をすくい上げているとはいえず、邦訳だけでハウエル博士の主張の全容を知ることはできません。

 

 それに加えて、ハウエル博士の主張は一般的に受け入れられているものでもありません。
 例えばネット上のフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の「酵素栄養学」の項を見てみると、ハウエル博士の説がローフーディズムの主要な根拠の一つになっていることが認められながら、「「栄養学」と呼称されているが、実験や研究を経て根拠が示されておらず、科学者や医師に広く受け入れられているものではない」と極めて否定的な評価が下されています。 

 

 しかし、酵素が人体においてどのような機能を果たしているかということを考える時、ハウエル博士の主張は極めて有益と言えます。
 このことはハウエル博士の知見を吸収し、さらに発展させようとしている鶴見隆史先生の著作から知ることができます。
 したがって、次に鶴見先生の研究に基づいて酵素の意義について補足的に述べてみたいと思います。